【A&J講師2名がアツく語る】フィリピン、バギオ、英語学習、日本人について徹底的に訊いてみた

A&J講師2人にインタビュー!

さて、今回はA&Jのベテラン講師OlgaとRyanのインタビューです。わたしもこちらに来て早4ヶ月、だいぶ慣れてきたからこそ出てきた素朴な疑問たちがあります。そこで今回はバギオ、A&J、英語学習、日本人のことを知り尽くしている2人と対談してきました! 

今回の対談メンバー

T.Olga

T.Olga

T.Ryan

T.Ryan

Naru

Naru

家族のような存在のA&J 

Naru
まずはわたしたちの学校について。A&Jのいいところはどこだと思う? 
Ryan
家族のような関係があるところ。講師、生徒、マネージャー、スタッフなど関係なく、わたしたちにはとても近い関係性がある。わたしたちは授業時間だけではなくて、放課後も一緒に過ごすことができるしね。ときどき講師や生徒、マネージャーとが食事やお酒を飲みに出かけるし、それはストレス解消の方法のひとつにもなるよね。それにこれはわたしたちの関係を築くのにとても助けになる。小さい学校だから簡単にできるしね。他の大きな学校ではお互いのことを知るのが少し難しくなるよね。
Olga
 わたしは今のA&Jが好き。2012年わたしがここで働き出していままで、ここで働くことを楽しんでいるわ。初めて来たときは少し驚いたの。前はあまり生徒もいなかったけどいまは生徒数も増えたし、その数をキープしている、もしくは増え続けているよね。成長しているって感じるわ。

バギオは留学都市No.1?

Naru
バギオの魅力ってどんなところだと思う? 
Ryan
知っていると思うけど、フィリピンはトロピカルな国だよね。けど、多くの人がここで過ごしたいと思う理由のひとつはバギオが年中通してすごしやすい気候だから。特に勉強するのにはもってこい!他の都市や地域ではエアコンが必要になるくらい暑い気候だから、すごく気温が高い日になると勉強に影響が出るよね。しかし、バギオは涼しい気候だから、勉強や観光するのにも向いている。 
Olga
 やはり一番は気候。バギオは他の地域と比べても涼しいし、人々も暖かくて親切だから、生徒も勉強しやすい環境だと思う。フィリピンは他民族国家で、さまざまな土地でさまざまな個性をもった民族が暮らしているわ。わたしはマニラ出身だけど、ここはほんとうに勉強をするのに気候も人々も他よりいい環境だってバギオに来てからわかったわ。 

バギオと他地域の違い

Naru
Ryanは以前、マニラで働いていたって聞いたけど、マニラはどうだった?
Ryan
まず気候がこことは全然違うよね。マニラはとっても暑くて湿度が高い。わたしにとってはバギオの方が住みやすいな。バギオも湿度が高い日があるけど、いつもじゃないしね。でもマニラは乾季でも湿度が高くて暑い。シャワーを浴びて、外に出てもすぐ汗をかくしね。人々についても、こことはとても違うライフスタイルをしている。バギオの人々はゆったりした生活をしているけど、マニラはとっても忙しいよね。どこの国でも首都での生活は一緒だと思う。また、マニラとバギオの平均月収を比較すると大きな違いがあるね。物価についてもマニラは高いし。自分の経験から言うと、マニラに住んで働いている時は貯金ができなかったけど、バギオでは平均月収が低いとしても、いくらかの貯金ができているよ。 
Naru
マニラやセブに留学する人も多いけど、バギオとの違いってなんだろう? 
Olga
正直いって、あまり大きな違いはないと思う。しかし、バギオに対する宣伝が圧倒的に足りないと感じるわ。もしバギオのことを知ってもらうために良い方法があったら、バギオにはセブやマニラよりもたくさんの留学生が来ると思うわ。セブにはIELTSで有名な学校があるけど、バギオにだってとてもいい教育環境が整っている。バギオは他の都市よりも魅力があると思うわ。マニラは首都だし活気もあるけど、もしバギオについて大々的な宣伝がなされていたら留学に適しているNo.1の都市になると思う。   
Naru
みんながバギオのことをよく知らないだけってことね?
Olga
そうよ!だからバギオに来たことのない人たちはみんな、バギオはセブやマニラくらい暑いと思っている。それは広告がないから。日本や韓国に対して、これらの問題を乗り越えれば、バギオは1番になるよ。特に一般英語のコースについては1番になる自信がある。   

フィリピン人講師にとっての日本人

Naru
日本人生徒の印象についてはどう思う? 
Ryan
全体的に日本人はとても親切で、礼儀正しい。さまざまな場面でそれを感じることができるよ。教師として日本人と接していて、ときどきとても興味深いね。いくらかのひとが言うけど、日本人には2つの顔がある。わたしにとってはそれが本当の性格なのかどうかわからないけど…。彼らがどういう風におもいやりを見せているかだと思う。日本人は自分勝手ではなくて、いつも他のひとを優先している。例えばわたしが日本人と外に出かけてレストランでオーダーをとる時、わたしが「これを食べたいな!」と言ったら、彼らはただ賛成する。たとえ彼らがそれをあまり食べたくなくても。自分以外の人を優先して、その次に自分。そういう場面を何度か見たね。これは日本人の良い国民性のひとつだと思う。でももしわたしだったら、言いたいことを言って、感じたことを伝える、したいことを主張する方がいいと思う。なぜなら、わたしがしたいことを主張する時、自分のアイデアや自分の観点を伝える時、他のひともどのように自由に発言するかさまざまな方法があるから。あなたの考えにイニシアチブを持つことも時には大切だと思う。  
Naru
日本人と韓国人、台湾人、中国人の違いって感じる? 
Ryan
各国の文化風習語るならもちろんそれぞれの違いはあるけど、性格については個人の違いだね。あなたは日本人、彼は韓国人、これもひとつの個性だと思う。でも同じ人種でもみんな違う。これもひとつの個性。 
Naru
日本人は日本人、韓国人は韓国人でごはんを食べたりするけど、それについてどう思う? 
Ryan
人間的だと思う。もしどこかへ行かないといけないとして、それが初めてでも初めてじゃなくても、わたしたちはいつも順応しないといけない。適応しようとする時、例えば私たちのアカデミーでもそうだけどまず初めにグループを作る。ルームメイトか同じ時期に来た人と食事したり出かけたりする。でも時間が経つと、彼らは関係を広げていく。それが人間のネットワークで自然な方法。よく見てみるとそういう人間関係が広がっていくのが見えるよ。生徒だけでなく先生も、誰でもそう。そうやって人間は生き抜いていく。人間らしく。 

日本人には脱シャイ+英語漬け生活が必要

Naru
東アジア人はスピーキングが苦手だよね?どうやったらスピーキングが伸びると思う? 
Ryan
日本や韓国では学校に通ってグラマーの形式やルールを学ぶよね。フィリピン人は普通子供の頃からグラマーの形式なんかは教えられない。現在形、過去形、進行形など。自然に学ぶことが大切だと思う。どうやって?他人と話してみること。例えば、「わたしはこう思う。なぜなら…」という風に、語順や形式を自然に学んでいる。リスニングやリーディング、なんでも英語のものに囲まれて生活してみると効果的だと思うよ。これでスピーキングスキルの成長が可能になるから。みんなも知っている通り、一般的に幼い時は他の言語を習得するのは簡単だよね。海外に英語を勉強するために出かけて、2〜3ヶ月生活してみてもスピーキングの能力はなかなか上がらないとしても、まず初めに先生や学校のせいにせず自分の最善を尽くしたかを考えるべきだと思うよ。みんなそれぞれ違う環境で、違うレベルからスタートして成長の仕方も違う。だから年齢についてもそう。成長の能力も違う。日本人の学生がここにきて、特にスピーキングを伸ばしたいなら、とにかく練習、訓練することを推奨するね。もし、他人と話す機会があるのなら、迷わず素早くつかむこと。そして話そうと努力すること。多分はじめは人見知りや、英語を話すことに抵抗があると思うけど、彼らにとっての良い挑戦になる。英語を話すことに挑戦し続けることが大切。また携帯電話を使うこともおすすめするね。携帯電話を使う時は設定を英語にして英語に慣れること。映画をみる時は日本語字幕を消して、リスニングで理解できるか試してみて。次に英語字幕を消してみる。もし出来なくても大丈夫、もう一回見ればいい!もしつかめなかったら100回見ればいいし、もしボキャブラリーがわからなければ英語字幕で見ればいい。それで理解できるように挑戦してみよう。それでもわからなければ日本語字幕でみてみよう。英語に慣れることが大切。友達と話す時も英語を使ってみる。彼らはただシャイなだけで、もし日本人同士で話す時に英語を使ったら、相手が『この人変だな』とか思ってしまう。でも、恥ずかしがらないで。もしあなたがその方法を使いたくないとしても、他にもたくさんの方法があるしね。どのように言語を役立たせるかを考えてみて、できるだけたくさん日本語を排除して、自然な方法で勉強すると英語を身近に感じるはず。 
Olga
まずは心を開くこと。彼らは用心深すぎるわ。そして彼らは失敗を恐すぎているの。でも失敗をするっていつでもよくあること。私たちはネイティヴスピーカーじゃないんだから。先生だって間違えることがあるわ。でも日本人は言葉を発することに気を使いすぎているし、用心深すぎる。このような性格はもっと改善するべきだと思う。失敗を恐れないで、言葉を発すること。発音を間違えても、文法がおかしくてもどうでもいいから。あなたがスピーキングをしていてここちよいと感じるまで話してみる。もしあなたがここちよいと感じるように話せていたら、それは周りにもとても自然に聞こえているということなの。また、日本人は適確なモチベーションを持つべきだとも思うわ。 

講師という人生

Naru
授業中に気をつけていることはある? 
Ryan
ひとつのことに集中しないで、部分的ではなく全体をみること。もし生徒が精神的に落ち込んでいたら、勉強に集中できるかどうか観察して、もし無理そうな時は話を聞いてあげて、もし問題があるのなら相談に乗ってあげる。もし生徒がとても大きな問題を抱えていて、自分がどうしても力になってあげられないとしても話は聞いてあげられる。生徒も感じていることをことばで表現することができる。状況によってもちろん違うけど、ただ授業をするだけじゃないよ。どの生徒も個性があって同じ人はいないから自分のスタイルも生徒によって変えていく必要があるね。もし自分の生徒がまじめで熱心なら自分の教育スタイルも変わる。もし自分の生徒が愉快で明るいなら他の方法でアプローチする。いつも同じではいけないし、どのように生徒に順応するかは教師が持つべき、または学ぶべきひとつのスキルだと思うよ。特に私たちのアカデミーは主にマンツーマンの授業で、ひとりの生徒につき最大2時間だから、さまざまな生徒、講師と授業することができる。たまにスピリチュアルな生徒もいるから、もし生徒がお祈りをしてから授業をしたければ、もちろん助けるよ。学校のルールに反しない限り、わたしも協力する。祈りをしてはいけないなんてルールはないからね。  
Olga
どの生徒に対してもそうだけど、文法については気をつけているわ。彼らはここに来る前に学校である程度の文法を学んできているわ。わたしが教えるときは何が正しいかを明確にするように心がけているわ。また、彼らがいままで何を学んできているかを意識しているわ。わたしは彼らが学んできたことを否定しない。文法は文法。これはどこで学んでも一緒。私たちは正しい方法を導くだけ。生徒たちが学んできた文法を、講師は発展させて、進化させる手伝いをするだけ。いくらかの先生たちは彼らの学んできたことを曲げようとするけど、それは生徒を混乱させることになるの。私たちはいつも同じパターンや同じ方法に従わなければならない。たぶん彼らは英語で説明されることではじめは混乱するかもしれないけど、彼らが学ぶことはすべて事実で、私たちが学んできたことと同じなの。特に文法は。  
Naru
特に日本人に対して気をつけていることってある? 
Olga
実は日本人を教えるときにはけっこう気をつけているわ。日本人は悪い言葉にはとても敏感だよね。前にこんなことがあったわ。冗談で悪い言葉を一言言ったの、たぶん生徒は誤解して、そしてこわがらせてしまった。そのことで、日本人の前では自分の言葉に気をつけないといけないと学んだわ。韓国人はとてもオープンでそのようなことはあまり気にしないけど、日本人は違う。特にルールや言葉、フィリピン人の講師は注意をしないといけないと思うわ。 
Naru
いままでで私たちのように英語を勉強したことある?それとも自然に学んだ?
Olga
私たちも学校で英語を勉強するわ。けど、他の国のようではないわね。私たちは1から10まで学ぶわけではなくて部分的に学ぶの。ただ教師になるためにはわたし自身学ぶ必要があったから、わたしもあなたのように英語を勉強したわ。英語を教えるためには自分への教育が必要だから文法、発音、他のことも学んだわ。フィリピンではみんな自然に英語を学ぶの。でもその後、わたしもあなたがしたように英語の本を開いたのよ。もし教師に知識がなかったら、生徒は先生のことを信じないでしょう? 
Naru
どういうときにプレッシャーを感じる? 
Olga
生徒とコミュニケーションがとれないとき。彼らがわたしの質問を理解していなくて、会話をするのが困難なとき。そんなときはとてもプレッシャーを感じるわ。なぜなら彼らが何を考えているのかがわらないし、彼らが口を開こうとしない、または口を開いても「わかりません」と言ったときにはとてもプレッシャーになるわ。 

学生の成長が見えたとき、それが最大の喜び

Naru
どういうときに教師としての喜びを感じる? 
Ryan
自分の生徒が何を伝えたいか、何を感じているかを言葉できちんと表現できたときや、彼らが人生で次のステップに進んだとき。例えば自分の生徒が他の国に行くために、ここで英語を学んだとして、彼には資格が必要だとする。ここで学んで、その資格を取得したとしてそれはとてもうれしいこと。とても単純なことでいいんだよ。例えば月に1回のテスト、自分の生徒のレベルが初級でその後中級に上がったとするこれもひとつ。例えば一緒にレストランに出かけて、自分より先に率先して発言してくれたとする。自分の場合は彼らに挑戦してほしいから、先に発言しないで静かにしている。そこで先にオーダーをしてくれたら嬉しく思うね。彼らに自信がついてきているのを感じるととても幸せだね。小さなことでいい。満点を取るとかそういうことでなくてもいい。誰も完璧な人はいないんだから、間違えてもいいし、また次の日同じような間違えをしてもいい、理解するまでやればいい。たったひとつのことでもいいから理解するまでやり続けてくれれば、それをとても誇りに思うよ。1時間の授業の中でも、何かひとつでも学んで、覚えていたらそれもひとつの幸せだね。
Olga
生徒が講師となんの問題もなく話しているのを見たときはほんとうに嬉しく感じるわね。彼らが伝えたいことが伝わっていて、先生の冗談も理解していて、ほら、フィリピン人はジョークが好きでしょう?ときどきそれは難しいんだけどね。でも生徒が理解して、正しく回答して、冗談も交わせるようになっていたら、どの先生にとってもそれは誇らしいことだと思うわ。それとプレゼントをもらった時ね!笑。
Naru
わかった!日本人生徒に言っておくね!
Olga
冗談よ!やっぱり先生と何の問題もなく話せているのを見た時ね。1分でも2分でも短い文章でもいいの。そういう会話を聞くことができたらとっても素晴らしいことね。生徒はとてもシャイでしょう?日本人が他の日本人に対して英語を使う時とか、韓国人が韓国人に対して英語で話す時は、英語を使うことに臆病になるの。けど、彼らがそれをなんなくできたら講師として誇らしいわ。『彼らは何かを学び取っている!』ってね。けど、悲しいことに講師も他の言語を学んでいるわ。
Naru
どういうこと?他の言語を学んだの? 
Olga
講師も自然に言語を学んでいるわ。生徒は気づいてないかもしれないけど、講師は聞いているのよ。日本語、韓国語、中国語。私たちも吸収しているの。そして私たちも自然に学んでいるの。生徒たちのおかげでね。私たちはいくらかの表現をそれぞれの言語で学んでいるわ。それに先生たちはシャイじゃないでしょ?生徒もシャイであるべきではないわ。

Naru
そうね。フィリピン人はフレンドリーでときどきクレイジーだよね。笑
 

講師が教える留学の極意

Naru
最後に、現地でスムーズに学習するために準備しておくことはある?
Ryan
英語を勉強する日本人の多くは熱心で勉強に集中しているから、日本人に対しては敬意を感じるね。他国の生徒は観光や旅行に忙しく、勉強は二の次という場合がある。ここに来る前に彼らはフィリピンの文化について知っておく必要があると思う。彼らの経験の一部は海外で勉強することだけど、ずっと学校だけで生活するわけじゃないからね。まず初めに彼らはフィリピンのことを理解して慣れる必要があると思うね。英語について準備しないといけないことは英語学習の土台になるグラマーとボキャブラリーかな。特に基本的な単語には慣れておく必要があると思うね。そうすれば彼らは他者とコミュニケーションを取ることができるし。でもやっぱり英語より前に文化を知っておくことは大事だと思うね。
Naru
今回は貴重でよいお話がたくさん聞けてとてもためになりました。Ryan、Olgaありがとうございました! 

まとめ

いかがでしょうか?

今回のインタビューで改めて、先生は尊い職業だなと思いました。先生たちは自分の使命を英語を教えることだけとは捉えていないと感じました。もちろん英語教育に対しても熱い情熱を持っており、日々工夫や挑戦をしています。先生も人間なので間違えることもありますが、どのようにフィリピンの生活に慣れるか、外国人と新たな人間関係を築けるか、他の文化や風習を受け入れて新たな価値観を身につけるかを、英語を通じてわたしたちに伝えてくれています。先生たちはこちらが熱心に努力すれば、必ず真剣に答えてくれます。彼らは英語の先生であると同時にローカルフィリピン人であり、人生の先輩でもあります。他の土地で日本以外の教育を受けることで、英語以外にも得ることがたくさんあると感じました。それを是非現地で多くの人にわたしのように体感してもらいたいと思いました。