【A&Jのネイティブ講師ってどんな人?】副校長John先生の素顔に迫ってみた

A&J副校長、ネイティブ講師インタビュー

こんにちは!A&JアシスタントマネージャーのNaruです。先週末はついにTOEICの本試験をバギオで受けてきました。全問解くことはできなかったものの、いまある力は出し切りました。模擬試験でも900点の壁を越えたことはなく、結果に不安がつのるばかりですが、とりあえず1回目の試験を無事受けることができたので、現在はすっきりした気持ちです。また、結果が届きましたらブログでお知らせします。

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さて、今回はA&Jの副校長であり、現役アメリカ人講師であるJohn先生のインタビューをお伝えします。John先生はなんと講師歴10年のベテランで、A&J創設時から経営に携わっている重要人物です。アカデミー内で共同生活をしており、通常のクラスのほかにもワーキングホリデーグループクラス、IELTSグループクラス、ナイトクラス(オープングループクラス)を担当しています。プライベートでも生徒から人気のJohn先生の素顔、教育に対する熱い想い、英語上達の心構えなどを聞いてみました!

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今回の対談メンバー

John

John

A&J副校長、ネイティブ講師

Naru

Naru

A&Jアシスタントマネージャー

パーソナル編

Naru
まずは、自己紹介をどうぞ!
John
名前はJonathan Hullです。カリフォルニア州、サクラメントの出身で現在31歳です。
Naru
フィリピンに来る前はなにをしてたの?
John
アメリカで大学に通っていて、その頃にパートタイムで駐車場、クラブなどでセキュリティガードとしても働いていたよ。
Naru
趣味はなに?
John
趣味はスポーツ全般とパソコンで、時間がある時や誰かとスポーツをする機会があればどんなスポーツでも参加してる。Youtube動画を見たり、オンラインゲームをするのが好きかな。音楽も好きで、ギターを弾いたりもするよ。先週から学校内のジムでトレーニングを始めたので、いまは長続きすることを目指しているよ。
Naru
フリータイムにはどんなことをしているの?
John
パソコンの前にいるか、生徒達と食事やパブに出かけたりしているよ。

フィリピン・バギオ・A&J編

Johnの中にあるフィリピン、バギオ、A&J

Naru
バギオについてはどのように知ったの?
John
2008年に当時の経営者に共同経営の話をもらい、バギオに来たよ。
Naru
フィリピンに来ておどろいたことはある?
John
うーん、わかんないな。フィリピンに来てから、たくさんのことに順応しなければならなかったからね。例えば、プライバシーがあまり守られない環境の中、アカデミー内で学生達やスタッフと共同生活をすること。でもこれはすぐに慣れたけどね。よかったことは一度も寂しいと感じなかったこと。
Naru
フィリピンで英語を勉強することの利点はなんだと思う?
John
経済的であること。アメリカやカナダ、オーストラリアやイギリスなどとはもちろん違う環境だけど。しかし、フィリピンの多くの人は英語での高い会話能力があるので、初級の英語学習者にとって、英語学習をスタートさせるには最適の場所だと思う。わかるでしょ?ここが英語スピーキングの基礎を固めるのにいい場所だって。みんな会話能力が高いからね。あとはコスト。ここでの生活は比較的楽だと思うよ。
Naru
フィリピン人の先生達と一緒に仕事をすることについてはどう思う?
John
とてもいいと思う。彼らとは同じ方向性を持っているから、一緒に仕事をすることは難しくないね。グラマー、リーディング、ライティング、スピーキングなど、いつもどんなことも協力しているよ。
Naru
フィリピン人の英語能力についてはどう思う?
John
一般的にみて、フィリピン人の英語能力は高いと思う。もちろん、使用する表現はアメリカのものとは確かに違うけれど、総合的にみてコミュニケーションがうまくとれる。世界基準でみても英語話者とのフィリピン人のコミュニケーションは円滑だと思う。

英語教育編

Johnの英語教育観

Naru
どういうときに教師として喜びを感じる?
John
もちろん、生徒が自分の授業の中で何かを学び取ってくれたときに喜びを感じるね。特に授業時間外にそういう場面を見るのが好き。
Naru
いままでで日本人と韓国人の学習方法の違いを感じたことはある?
John
日本人は自分の能力を向上するために何をすべきかを知っている。勉強中も自由時間もいつでも英語を使う努力をしているしね。韓国人はオンオフスイッチがあるね。勉強中は集中して勉強するけど、授業が終われば韓国語モードになって韓国人の友達とリラックスしているね。
Naru
Johnは学生に英語を話すことを強制したりしないよね?
John
教師になって10年になるけど、始めの数年はとても厳しく学生と向き合っていたよ。だけど、それにも疲れてしまった。いまはセミスパルタだけど、前はスパルタの学校だったしね。僕は彼らのことを十分大人だと信じているし、何をすべきかをわざわざ言う必要はないと思う。何をすべきかを知っているはずだし、誰かに何かを強制するなんてしたくない。彼らが本当に何かを学びたいと思えば行動するだろうし、もしそうでなければそれが彼らの答えだと思う。もしかしたら自分で何かを見つけ出すチャンスなのかもしれない。だから自分は何も強制しないよ。
Naru
授業中に気をつけていることはある?
John
なんの授業かによるね。近頃はほとんどが会話の授業だから、表現や発音、ストレスポイントなど。グラマーはほどほどに。もし生徒が何か伝えようとして、理解するのが難しくても、彼らの英語を正しながら会話をしている。でも、自分がいちばん気をつけていることは彼らがもっと自ら話そうとしたり、もっと自分の言いたいことに自信をもってもらうこと。そのあとに彼らの英語を磨き上げる作業をすればいいからね。

Naru

Naru
でもどうやって生徒に自信を持たせるの?
John
彼らにたくさん話させること。それも、こちらがあまり訂正せずに。会話の中で彼らにもっと挑戦させること。彼らが好きなこと、話したいことを話させて、それについてもたくさん質問をする。彼らがそんなに長く考えないでも話せるくらいになったら、磨きあげる作業に移る。
Naru
フィリピン人の先生はときどき話しすぎだなと感じることがあるけど?
John
自分が嫌いなのは授業中に誰も発言しないしーんとした空気の時。質問もしたくないし、生徒が1分間もなにも言わないでいると、さも話が終わってしまったかのような雰囲気になる。こういう状態だと会話とは言えないよね。もしかしたら他の先生たちも同じように考えているかもしれない。だから先生が話しすぎだと感じるのかもしれないね。例えばもし、自分が生徒に何か質問をして、その答えが一言か二言だったとする、そのあとただ生徒をじっと見つめてさらに何かを話すのを待つ。それってお互いにとってなにか違う気がする。先生は自分の仕事を全うしてないかのようだし、生徒も何も言いたくないかのよう。話しすぎているのか、少ししか話していないのかの判断が難しいけど。もしくはただその先生が話すことが好きなだけかもしれないけど。
Naru
いままでで生徒に対して驚いたことってある?
John
教師を始めたころ、アジア人の生徒の勉強熱心なところにすごく驚いたね。自分が学生のころはそんなに真面目ではなかったよ。なぜならそこまで勉強の必要性を感じなかったから。それに勉強の方法も違うね。例えば新しい単語を覚える時、多くの生徒は机に向かって集中してたくさんの単語を一度で覚える。直接脳に注入するみたいにね。彼らはすごく集中力があるんだと思うよ。自分だったら3分も経ったらどこかに行ってしまうからね。
Naru
生徒はどうしたら英語能力を向上させられると思う?また早く上達する人ってどんな人?
John
生徒の目標によるね。例えば多くの生徒はスピーキング能力を向上させたいと思っているよね?その時彼らに必要なことは単純にたくさん話すこと。その先に自分の間違いに気付いたり、自分が何を伝えたかったのかということを知らなければいけない。さらに自分が使いたかった表現を何度も何度も繰り返し練習する。もし生徒が早くリーディングができるようになりたい、または読解力を上げたいと思うなら、単純にたくさん読むこと。訓練によって完璧に磨かれるから。実地訓練と学習の割合はだいたい8:2がいいとされていている。もし、真剣に英語を勉強したい、早く成長したいと思うなら試してみて。語学学校に入れば自動的に話せるようになるだろうと思っている人がいるとすればそれは間違いだね。
Naru
生徒はどのように他の国の生徒と接するべきだと思う?
John
物怖じしないこと。自分のベストを尽くして他者とコミュニケーションを図ること。なぜなら経験は語学を習得する上では絶対必要なものだからね。

Jonathan Hull

Naru
生徒がスラングをたくさん使うことについてはどう思う?
John
生徒がスラングを使うっていうことは、ある程度の英語力と自信があるってことなんじゃないかな。それはとてもいいことだと思うよ。なぜなら次に待っている、フォーマルな英語を学ぶレベルに来ているということだから。実は初級の生徒にはもっとカジュアルに話して欲しいと思っているんだ。なぜなら、フォーマルからカジュアルな英語に直すよりも逆の方が簡単だからね。
Naru
初級の生徒たちはときどき先生や他の生徒に対して失礼な言葉とかを使ってしまうと思うんだけど、それについてはどう思う?
John
教育者としてはそれらのことについては許容すべきだと思う。彼らは学んでいる途中だから全てのことは許されるべきだと思う。彼らの言葉はときどきモノトーンになるしね。自分のやるべきことは時と場合に応じて、適切な言葉を選ぶことを学んでもらうこと。もし彼らがなにか失礼なことを言ったり、態度に示したならばそれを伝えてあげること。「ネイティヴスピーカーはそういう言い方はしないから、それは使わない方がいいよ」って言ってあげるだけ。不快には感じないよ。
Naru
どうして英語を学ぶことは大切だと思う?
John
英語はひとつのユニバーサルランゲージだと認識されているから。英語を学ぶことが大切というよりかは、他の言語を学ぶことが大切だと思うよ。スペイン語、フランス語、オランダ語、中国語など。語学を学ぶことで、世界中の人たちとコミュニケーションをとることができるからね。お互いをよりよく理解することで、世界も平和になるんじゃない?カール大帝というフランク王国の国王の言葉に“二つ目の言語を持つことは二つ目の魂をもつことだ”というものもあるよ。
Naru
どういう時に生徒に教えることが難しいと感じる?
John
生徒が学ぶ姿勢を見せないとき、授業に興味を示さないときにいちばん難しいと感じるね。生徒が彼らの努力を見せないとき、学習が工場作業のルーティーンのように感じる。スーツを着て、ネクタイをしめてやるべきことをする。そんな感じ。
Naru
そういう状況に遭遇したときはどうするの?
John
もちろん教え続けるよ。でも生徒への期待は…生徒の中ではやるべきことをただやる、という生徒がいるけど、彼らが本当に学びたいと思っているようには思えない、惰性のような感じ。それは正しい方法ではないと思う。生徒の中にある彼らの学習に対する思いを、自分で見つけ出して、自分で感じて、自分で見なければいけない。もしそれがなければとても難しいね。
Naru
Johnは10年間も英語講師をしているけど、いままでで辞めたいと思ったことはないの?
John
一度もないね。自分の使命みたいに感じる。教師は自分が生涯をかけてやりたいことのように思うよ。もし自分が教師を辞めたいと思っていたなら、教師を始めてすぐの時点で辞めていたと思う。とても価値のある仕事だと思っているよ。いつも新たな出会いがあるし、生徒が成長する瞬間に立ち会えるし、良い人間関係も築けているしね。

ナショナリティとアイデンティティ編

Johnの考えるナショナリティ

Naru
アジア人と欧米人の違いってどういうところだと思う?
John
アジアにもさまざまな文化があるから一概には言えないね。欧米も同じだね。一般的にいうと、アジア人は自分たちのコミュニティを大切にすると思う。それに対して欧米人は外交的だと思う。他人に対して他人と思わないというか、知らない人にも質問をするのが好きだしね。バスの中やカフェ、レストランなどで誰に対してでも会話が始まる。道端でさえもね。自分が学んだこととしては、アジア人は他人の迷惑になることを嫌がる。彼らは自分たちのことを大切に考えていて、仲間との時間を大切にしている。とてもいいと思う。アメリカでは、仕事が終わればそれぞれが何をしているかはわからない。もちろん職場ではいい仲間だし、外で会えば挨拶もする。でも、欧米人はひとりの時間にも重点を置いているね。
Naru
日本人についてはどう思う?
John
とても親切で、適応性があると思う。彼らは自分のすべきことを知っているし、自分の目的と責任を認識していて、それに向かっていつも努力している。それはとても秩序立っていて良いと思う。それに思いやりがあるね。
Naru
典型的なアメリカ人ってどんな性格だと思う?わたしはいままでにJohn以外のアメリカ人にあったことがないんだけど、わたしのイメージしているアメリカ人ではないなと思っていたから。Johnは礼儀正しいし、落ち着いているし、思いやりがあるから。

アメリカ人とは?

John
Fat。笑 冗談だよ。アメリカ人は愛国心があると思う。彼らは思いやりがあるし、社交的だし、ときどきは肩の力を抜いていて、おせっかいなところもある。あとはストレートにモノを言うかな。
Naru
Johnの性格は自分の中からきているものだと思う?国民性もある?
John
フィリピンで生活をしていて自分を取り巻く環境や多くのことが自分を変えたと思う。それでも自分は本当のところではアメリカ人だと思う。しかし、ここでの経験や生活環境、学んだことから自分の性格のいくらかの部分は永続的なものになったと思う。でもまだアメリカ人としての何かが自分の中あると思う。ここでは自分は少し注意深くなることを学んだし、社交的にもなったと思う。カリフォルニアにいるときは、いまよりも家でひとりでの時間を多く過ごしていたし、外に出るとしても少人数の友達としか出かけなかった。でもいまは、多くの人と出かけるのが好きだし、ここでの生活が自分を少し変えたと思う。
Naru
アジア人には“ネイティブアレルギー“ってあると思う?
John
わからないな。不安からくるものかもしれないし、他人を邪魔したくないと思っているからかもしれない。自分の生徒の多くもネイティヴスピーカーの前になると黙り込んでしまうことがあるけど、少し勇気を出して試してみるべきだと思う。でも完全に個人的なものだと思う。韓国で電車に乗ったとき、自分と隣り合った人は全く気にしてなかったよ。なんなら、自分の方が少し恥ずかしかったよ。なぜなら自分は彼らとは明らかに違う見た目だったから。日本ではそうかわからないけど。外国人が急に話しかけてくるかもしれないとか思うのかな?それをたぶんネイティヴアレルギーって言うんだと思うよ。

Johnの夢

Naru
将来の夢を教えてください。
John
もし自分の予定が計画通りに行けば、近い将来韓国で英語教師として働いていると思う。それと同時に大学院で修士号を取得したいと思っている。その後は教授になって大学で英語を教えたいと思っている。また新しいビジネスにも興味があって、カフェか小さなラウンジを開きたいな。料理をするのが好きだから。いまは料理が上手ではないけど、もっと勉強すれば何かできると思うんだ。近い将来は違う国、韓国や日本で教師として働いて、うまくいけば両国を行き来して、いまよりもっともっと良い教師になって、効果的な英語の教育法を確立したい。後世に遺産を残したいと思っているよ。

 

John先生ありがとうございました!

インタビュー後記

インタビュー後記

授業中やプライベートでもとってもナイスなJohn先生ですが、今回のインタビューでは普段聞けないお話が聞けて少し驚きました。英語教育に対する熱意はもちろんですが、先生と生徒という垣根を超えて、生徒に対してもひとりの人として尊重して向き合っている印象を感じました。John先生はアカデミー内で生活をしているため、生徒との距離も近く、一緒にいると『こういう時にこういうリアクションをとるのか』とか『こういう言葉を選ぶのか』とか、とても勉強になります。また、授業時間中と授業後の雰囲気や言葉選びの違いのギャップもおもしろいです。

そして、彼もまたわたしたちと同じく他国で生活している外国人のひとりであり、勝手に親近感を持っています。10年前にこちらに来て、環境の変化や戸惑いもあったと思いますがこの土地や人々に寄り添って、理解して変化しているのかなと思います。わたしもそうですが、「日本だったらこうなのにな」とか「日本人だったらこういうことしないのにな」と思うことがあります。“郷に入っては郷に従え”という言葉もありますが、これらは外国に来たらあまり意味のないことなのかもしれません。わたしは考えてから動くタイプではなく、やってみてから考えるタイプなのでそんなことを思うのかもしれませんが。ただ、挑戦してみることにデメリットはないとも思っています。

そして最後に現在留学中の方、英語学習に挑戦中の方には是非、物怖じせず外国人と向き合って欲しいと思いました。Don’t be shy~!(John先生の口癖)